”自律神経が乱れ” こんなワードを最近良く聞きますが、自律神経ってそもそも何なんでしょうか?
どんな役割を果たしているのでしょうか?
今日は自律神経そのものについて書いていこうと思います。
そもそも自律神経って?
【神経】といえば、肘をぶつけたときなどにビリビリと感じる。あれを思い浮かべますよね?
でもあれは【体性神経】と呼ばれるもので【自律神経】とは別のものです。
体性神経には、
・運動神経・・・手足を動かそうとするときに中枢からの命令をつたえる
・感覚神経(知覚神経)・・・皮膚や関節などから痛み等の情報を中枢につたえる
の2つがあり、これらは意識の座と呼ばれる大脳新皮質に繋がっています。なので、これらは自覚することができます。
つまり、手を動かそうと思えば意識的に動かせる(運動神経)し、肘をぶつればビリビリと感じる(感覚神経)ことが出来るのです。
しかし、わたし達の身体はすべてを意識して動かしたり、感じたりするわけではありません。呼吸や内臓、体温は意識的には動かしていませんよね?それらは〈脳幹〉という脳の深層部で無意識的に自動制御しています。
その脳幹からの命令を内臓に伝えているのが【自律神経】です。
自律神経の働き
身体を自動制御している脳幹からの命令を滞りなく自律神経が無意識に伝えてくれていることで、わたし達は寝ている間でも呼吸し続けていることができています。
さらに、自律神経には2種類あります。
みなさんご存知、
交感神経
副交感神経
よく車に例えられますが
【交感神経】はアクセル
【副交感神経】はブレーキ の役割を果たします。
どんなときにそれぞれ働くのかというと、
狩りに出る時や野生の虎に襲われたときには交感神経が活発になります。なにせアクセル踏んで頑張らないと獲物は取れないですし、虎から逃げ切れません。
そして、獲物が取れたり、逃げ切れれば頑張る必要ないのでブレーキを踏んでリラックスモードに切り替えていきます。このときは副交感神経が働いています。
つまり、
やる気があるときや危険が迫っているときには、交感神経が。
安心しているときは、副交感神経が優位になるいうことです。
最近だと襲われたりすることはないですが、ストレスがアクセル、ブレーキの原因となります。
自律神経による症状
では、この交感神経と副交感神経が活発に働くと、わたし達の身体にはどのような症状が起こるのでしょうか?
交感神経優位の場合
イメージしてみてください、虎に襲われている自分を。
そして、もし身体の制御をすべて自分が命令しないと行けないとしたらどうしますか?
まずは、虎よりも早く走って逃げるために血液のポンプである心臓を早く動かします(=動悸)
そして、血液使って走るための栄養を身体に送り届けるわけですが、指先・手先・足先よりも体全体を動かす大きな筋肉(お尻や太もも等)により多くの血液を届けようとするはずです。
そのとき、手足先を犠牲にして血管をギュッと締めるので、手足先の血流が悪くなります。(=冷え)
また、逃げているときにトイレに行ったり、妊娠してはマズいですね?(=便秘・生理不順)
とにかく早く逃げることが最優先です。
これが交感神経が活発に働いているときに起こることです。
副交感神経優位の場合
最近では副交感神経の活動を活発にしましょう。という記事をみることが多いですが、副交感神経優位で起こる不具合はないのでしょうか?
実は副交感神経が働きすぎても不調が起こる場合があります。
たとえば、風呂上がりや飲酒のあとに、皮膚がかゆくなったり、日焼けあとが赤くなったりすることがあると思います。
これらは副交感神経の働きによって手足先含めて体の隅々まで血液が流れて血行が良くなったことによって引き起こされています。
また、副交感神経が働くと免疫力も高まると言われているのですが、過剰に働くと異常に外敵に対して反応するのでアレルギー体質になってしまうと言われています。花粉症なんかもその一つと言われています。
さらには、リラックスし過ぎると身体がだるく感じたりします。
長い間会社が休みだともう二度と会社に行きたくない、あの感じですね^^
こんな感じで以外に副交感神経が働きすぎても良くないのです。
自律神経はバランスが大事
結局は自律神経は交感神経と副交感神経の両方が大事です。
巷で副交感神経を働かせましょう。と言っているのは、それだけ現代社会はストレス社会で、それに対応するために交感神経を無意識に過剰に働かせている人が多いからということでしょう。
しかし、注意してほしいのは副交感神経が優位になりやすい人もいるということです。
梅雨の時期に体がだるくなったりしやすい人は特に要注意です。アレルギーやうつにもなりやすいと言われています。
仕事のときはアクセルである交感神経が、
家に返ってきたらブレーキである副交感神経が働き、
上手く環境に適応している状態が
健康な状態と言えます。